いのち:あしもとが見えんと。

月に二回の定期の訪問診療。前回は、Orihimeで家の周りをみてもらいました。調子はいかがですか?のDr.の声かけに、調子いいです。ご飯もたべれています。よく眠れています。と決まった返事。

すこーし食べる量が減りましたが、元気です。とお嫁さん。私は、お盆がすぎた20日の診察だったので、今日は8月20日でお盆ももうすぎましたね。と聞くと。ほやね。今は、畑は何をされるんですか?秋野菜の準備もされるんですか?と聞いてもそやね。暑いから。とあまり興味がありませんでした。

今、96歳ですね。とお伝えすると。そうやね。歳をあげるっていうのに、誰も受け取ってくれないんです(ニヤリ)。皆さん長生きでしたか?とたずねると、周りがみんな亡くなってしまって、みんなの分も歳ももらってるんですわ。と息子さん。

(ご本人の)お父さんは長生きでしたか?と聞くと、父親は、早くに死んだんです。山奥だから、医者もいなくて、ある時、坊さんがきて、お前がやれと言われて、なんか、そういうことをやっていたわけです。医者のかわりに。「見えたということですか?」ヒーラーみたいな。はいそうです。

いろんなところから来て、自分の前でお代金はどうしますか?と聞いたときに、それは、あなたたちが電車でいくら払おうか、相談した金額で結構ですよ。と答えていたそうです。

でも修行とかしていたわけでなくて、全部引き受けてしまうんでしょうね。そんなことをしていたから、父親は早くに亡くなってしまったそうです。そうなんですねーと聞いていたら、

「先のことが見えても、どうしようもありません。あしもとが見えんと。」

長老はニッコリとされました。
今日も貴重な機会をありがとうございました。

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