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Well Woman Yoga

オランダ、ユトレヒトへの旅 vol.2 お父さんの母性

Rumi


ヨーガ研修のためにユトレヒトを訪れる事が決まってから初めて知ったのですが、ユトレヒトは私が小さかったころ慣れ親しんだ、「ナインチェ」のふるさとです。オランダ語で「ナインチェ」英語で「ミッフィー」。1964年に日本語訳され日本にも「うさこちゃん」としてデヴューしました。ガイドブックでそれを知ってからは懐かしさがこみ上げ、私の最初の愛読書について一生懸命思い出そうとしました。そうそう、
 
『ちいさなうさこちゃん』
『うさこちゃんとどうぶつえん』
『ゆきのひのうさこちゃん』
『うさこちゃんとうみ』


この4冊が可愛らしいハードカバーのケースに収められていて、毎日のように読んでもらっていたのを思い出しました。読んでくれていたのは、父でした。父のあぐらの上で、ひらがなが分からなくても全部覚えて一緒に読みました。どのお話にも「おとうさん」が登場します。それもそのはず作者のディック・ブルーナ氏は男性。父親が自分の子どものために作った絵本だったのですね!



ユトレヒトでは、ナインチェ博物館を訪れる事にしました。そこではオランダの小さい子ども達がたくさん、パパとママ、おじいちゃんおばあちゃんに連れられ楽しそうに遊んでいました。私はそんな小さい子ども達の姿に自分の幼少時代を重ね、ひとりでわくわくしていました。やっぱり母性というのは女性だけのものではない、男性の中にもある。母性は誰の中にもあるものだけど、育てるのは簡単じゃないなあ・・・そんなことを考えました。
 
 

私自身幼い頃、うさこちゃんを読んでもらいながら父の腕の中で安心して身を委ねたこと、うさこちゃんのように父に海水浴に連れて行ってもらって潮干狩りもしたし、帰り道車内で眠るのが気持ちよかったなあ。そして布団の中で疲れた足を眠りにつくまでさすってもらったなあ。などと、父の思い出にひたったのでした。日本に帰ってからブルーナさんが今年の2月に亡くなっていた事を知りました。でも彼の亡き後もナインチェ博物館は、変わらずブルーナ氏の母性に包まれていました。
 

 
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