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コラム

teacher training:Birthlight Motherhood Yoga 2017 Fukui:おそれについて

2017/06/10 / teachertraining

 

Birthlight Motherhood
Yoga 2017 を終えて
ーおそれについて

はじめてBirthlightの研修を受けて以来、日本での研修を開催できたらと、思い描くようになり6年が経ち、このように福井で『母性のヨーガ』を伝えることができました。長い準備期間を支えてくれた家族、ご縁のあった友人や、いつも母性のヨーガの素晴らしさを体現してくださった、ライブライトクラスの参加者のみなさんに感謝をしています。ありがとうございました。

6年前シドニーでサリー先生の研修を受けた時、喜びが体じゅうを駆け巡りました。母としての喜び、女性としての喜び、自分が大切に包まれ育まれているという、母性に触れた喜びでした。自分がヨーガインストラクターとしてもまだまだ勉強と経験が必要だとひしひしと感じ、同時に国際人として、人としての未熟さにも打ちのめされていましたが、ワクワクした気持ちでいっぱいでした。この喜びを伝えたいという、使命感のようなものを自覚しました。それから今日まで、自分の「恐れ」からくる尻込みと奮闘し、それを許し、向き合う日々だったように思います。

 

 

創始者フランソワーズ先生、サリー先生に日本での展開を任せていただいても、自信のなさから思い切った大きな一歩が踏み出せず、助けてくれる友人が現れても、家族の叱咤激励があっても、自信が持てないでいました。Birthlightを日本に持ってくるには、自分に足りないものがあり過ぎる。自分にはそんな技量がない。毎日のヨーガ指導がもっと上手になってから。そもそも、テキストの翻訳がなかなか進んでいないし。
などと、できない理由はいくらでもありました。わたしは「間違い」「失敗」をして、自分が傷つくのをとても恐れていました。

同時に福井に来たばかりで、知らないことの怖れ、私生活でも、病むことの怖れ、死への畏れ、別れることへの怖れなど、人と関わるほどに「おそれ」にも色々あることを思い知らされました。おそれることはとても苦しかった。でも、苦しいのが嫌で嫌でわたしは何とかそこを抜け出したいと強く願いました。

ひとつひとつの「おそれ」と向き合っているときに、不思議と光の射すような出来事が起こりました。夫の叱咤激励、息子の言動、義父母の助言。本との出会いやニュース。ドキリ、グサリとすることもありましたが、そんなときヨーガの実践で地に足がついたり、手を合わせて故郷とつながったりしました。

「おそれ」とは、私の場合、変わることができるというサインのように思えました。光を頼りにひとつずつ、行動に移しました。恐る恐るの一歩を踏み出しました。知る努力をし、足りないものを補い、それは苦手なことばかりですから、本当にエネルギーが必要でした。家族や友人に協力をお願いする勇気も必要でした。でも、踏み出した一歩の先に必ず道が見えて来たのです。

そして家族や友人との対話の中で、マタニティヨーガやベビーヨーガクラスでの親子さんとの関わりの中で、Birthlightに出会った初心が思い出されました。やっとBirthlight Japanの活動のビジョンが生まれました。

『母性を喜ぶ』


日本で初めの研修は
『Motherhood Yoga(母性のヨーガ)』 
に決めました。

そのあとは、あっと言う間でした。『母性を喜ぶ』ための日程を設定し、研修会場を探し、母性を喜ぶために翻訳をすすめ、母性の喜びを分かち合いたい人々にコースについて話しをしました。そして、サリー先生とコーディネーターのケィティ、関わってくださるすべての人々を信じました。。。こうしてBirthlight Motherhood Yoga 2017 Fukuiを開催し、無事終えることができました。同時に新しい計画が動き始めました。小さい私がまた怖がりの顔をしていますが、この歩みを止めずに進んで行きたいと思います。今後Birthlight Japanは、日本で『母性を喜ぶ』ための研修を順次開催していく予定です。研修生のみなさんと、私自身も母性のヨーガインストラクターとしても、母親としても、人としても学びを深めて行きたいと思っています。


日野川河原にて

Birthlight Japan トレーニングコーディネーター
木下留美