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骨盤底ヨーガの特徴

Katsutoshi


「Motherhood Yoga・母性のヨーガ」で使用する教科書から少し内容のご紹介をします。骨盤底筋肉群を意識、コントロール、制御することは、一般のヨーガでもマタニティヨーガでも大切にしているポイントです。妊婦さんからの出産報告をご紹介します。
 
入院時、すでに子宮口は3、4センチ開いており、医師から「今日中に産まれますね。」と言われました。そこからどんどん陣痛の間隔が短くなっていき、次第に余裕がなくなっていきました。しかし、助産師さん達からは、
「初産婦さんとは思えない落ち着きぶり。」
 「呼吸が上手すぎる。」 
と言っていただきました。きっと、ヨガで呼吸法を繰り返し行い、しっかりと身に付いていたからだと思います。また、
いきみ逃しに最も効果があったのは、椅子の上に硬いクッションを置き、その上に足をトライアングルに開いて座り、上半身は高めの台に置いたクッションにうつ伏せにあずけ、呼吸法を行うというものでした。まさに、ヨガの最中のリラックスポーズの椅子バージョンです。

そして、いざいきむというときも、呼吸法を意識し、反り腰になりそうなところをなんとか骨盤を後傾させたところ、
数回のいきみで娩出させることができました。(出産報告より)

 
反り腰になりそうな身体の緊張に気づき、そして、妊婦さんの意思で、「骨盤を後傾させる」という身体のコントールができていること。そして、ベストのタイミングで「いきむ」ことが出来る。
 
妊婦さん自身が、出産の経過を身体の緊張を通じて理解し、そして意識しながら呼吸を継続し、骨盤底筋肉群の緊張と弛緩を理解することで、適切な身体の体勢に促すことが出来るのは、恐れ入ります。
 
教科書より「バースライトの骨盤底ヨーガの特徴」をご紹介します。

ヨーガの効果を自分の身体で感じる経験を重ねるにつれ、女性は自信を深め、実際の出産の際にそれをうまく使えるようになります。単に骨盤底の弾力性を増すために緊張させたり緩めたりするのではなく、その経験が自分の体内での出産プロセスを解明するのを助け、感情が出産に及ぼす影響を知り、お産の筋肉に接する他の筋肉群の構造と、それらの筋肉が信じられないくらい伸展する能力を持つことを知る助けになります。

  • 骨盤底の弾力性を向上させることが目的です。弾力とは緩めることはもちろん、リラックスもできることを意味します。緊張(引き締める)と弛緩(緩める)を交互に行うことで、オーバートレーニング(過剰な引き締め)を防ぎます。
  • エクササイズを通して、骨盤底はハンモックのように身体の前と後ろにくっついた筋肉だと認識できます。
  • 骨盤底の後ろ部分と前部分を両方意識できることは、妊娠中は特に大切で、後ろと前を分けてそれぞれに効果的なエクササイズをしますが、それは骨盤底全体としてちょうど良く引き締まる効果にもつながります。
  • 直腸と産道と関連づけて、はっきり意識できるようになっておくと、初産のお産に非常に役に立ちます。初めての分娩での緊張をやわらげ、会陰に向かって正しくダイレクトに「いきみ」をかけることができます。
  • お産の筋肉を体験的に意識したことのある女性は会陰の損傷が少ない傾向にあります。出産の強烈な感覚に尻込みせず、分娩過程でうまく身体をコントロールできる準備ができるからです。

 
このように骨盤底筋肉群についての理論と実践を繰り返し、経験することが、妊婦さんが主体性をもちながら臨機応変の対応が可能になるのでしょう。
 
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