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ヨーガの呼吸

Katsutoshi


教科書より「妊娠中のヨーガの呼吸(プラーナヤーマ)」をご紹介します。

妊娠中のヨーガの呼吸は、ガスの交換(酸素と二酸化炭素の交換)を最適化し、ストレスや不安を軽減してリラクゼーションを生み出し、体内で成長している胎児との結びつきを強めてくれます。呼吸への気づきは身体にリラックスをもたらすと同時に心を落ち着かせる効果もあり、妊娠中避けては通れないストレス(健康上の問題・ライフスタイルの変化・分娩への恐れ・赤ちゃんに関する心配と個人的な悩み等)に対処するにあたり、計り知れないほどの効果があります。また、妊娠中のヨーガの呼吸はスピリチュアルな気づきも促してくれます。

  • 深い呼吸は母体の血液でガス交換をするときに利用できる酸素の量を増やし、母体の細胞ひとつの機能を高めます。酸素は身体じゅうの細胞に栄養を送るためにも細胞をきれいにするためにも必要です。呼吸は血流を浄化するのです。「吸う」「吐く」を完全にする(息を深く吸い吐ききる)ほど、臓器・筋・腺・神経中枢から誘導される浄化は効率よく行われ、栄養状態も良くなります。
  • 深呼吸は不安をやわらげ、ストレスを軽減します。『ハタヨーガの解剖学(2001)』の著者デビット・コルターは、吐く息を長くるすると「心拍が遅くなり、息を吐ききった時、肺に残る酸素の量が減り、恐れや不安を軽減する」と述べています。これは呼吸と心拍の間に関係性があるためで、呼吸性洞性不整脈と呼ばれています。簡単に言うと、脳の呼吸中枢が心臓ペースメーカーに送るメッセージをコントロールしているので、呼吸のベースを落とすと心拍も遅くなるということです。ストレスは鬱状態・高血圧・不眠などあらゆる問題を引き起こしかねたいため、呼吸でストレスを軽減できるという知識は妊婦さんに役立ちます。
  • 深い呼吸は消化器官のマッサージになるので、消化効率を向上させてくれます。これは妊婦さんの消化を良くするとともに、胎児の成長にとっても非常に大切なことです。
  • 呼吸は妊娠中の母と子のボンド(結びつき)を形成します。赤ちゃんはお母さんの呼吸に応じ、聞いています。呼吸の違いに気が付いていて、深くゆっくりとした呼吸のときには、短くて速い呼吸の時より気持ちよく感じているのです。呼吸法によって、お母さんは赤ちゃんとコミュニケーションが取れるのです。
  • 深い呼吸は、深いリラクゼーションを達成するためのシンプルな方法です。特にヨーガが初めての妊婦さんは、深い呼吸を通じてリラックスする方法を身につけることが重要です。プラーナヤーマによって妊婦さんは母体を休めることができ、睡眠が浅くなってくるときには体力の回復を助けてくれます。これは実際に赤ちゃんのお世話が始まった最初の数ヶ月のための備えになります。
  • 深い呼吸に集中すると、心の焦点を合わせ自己の内面に向かうことができます。私たちはスローダウンする機会を与えられ、普遍意識を結びつく旅を始めることができます。

 
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